ダム湖百選

おおつるこ ●鶴田ダム
●鹿児島県薩摩郡さつま町

大鶴湖

大鶴湖は、鹿児島県北西部を流れる川内川に建設された鶴田ダムの貯水池です。川内川は、熊本県の白髪岳(1417m)を源流に宮崎県の西諸県盆地を西へと下り、曽木の滝から鶴田ダムを経て川内平野から東シナ海に注いでいます。流域は年間平均降雨量が2700mlの多雨地帯で台風、梅雨の豪雨によって出水しやすく、洪水への警戒が揺るぎなく行われています。
地元さつま町は、町の中心を流れる川内川をめがけて放射状に支川が集まり、初夏には水辺に飛び交うホタルの風情を楽しむ蛍見が行われるなどみどりの豊かな水源の町です。大鶴湖と紫尾山(1067m)など、一帯は川内川流域県立自然公園に指定され地域では川内川を核とするまちづくりが進められています。

見どころ
●曽木の滝公園
滝幅210m、高さ12mの大瀑布は「東洋のナイアガラ」といわれ、巨岩を下る濠瀑の迫力がみられます。
●旧曽木発電所遺構
ダム湖の湖底に残る明治後期に創建された総煉瓦積みの発電所跡。普段は水面下に沈んでいるものが、1年に3カ月間のみ、ダムの水位を下げる6〜8月に全体が水面上に現れます。かつての曽木発電所は、大口市にあった牛尾鉱山の動力供給のために創業を開始し、日本の近代工業の発展に寄与しました。
サクラやツツジが咲き乱れ季節とともに表情を変える大鶴湖畔。
曽木の滝
旧曽木発電所遺構

イベント
●森と湖に親しむ集い(7月)
旬間行事としてダム見学会やソーラーカーづくり、森林のなかで自然とふれあいながらの丸太切り大会、木工教室などが企画されています。
●さつま町夏まつり(8月)
合併によって始められ、山車や神輿の登場、小中学生の吹奏楽パレード、1200人の踊り子たちによる手踊りと五ッ太鼓など多彩な企画で展開する地域祭りです。
●第9回 水辺の楽校鶴田龍舟祭(8月)
川内川の下流から上流へ漕ぎ上がる約250m区間で実施され、町内外から約100チームが参加しドラゴンボートでパドルを漕ぎ熱戦が繰り広げられます。
●曽木の滝公園もみじ祭り(11月)
曽木の滝がライトアップされ和太鼓演奏、伝統芸能が披露され渓谷の紅葉を楽しみます。
ホタル舟運航
鶴田ダムジョギング大会

アクセス

[鉄道利用]
JR九州新幹線出水駅から車で約70分
[車利用]
九州自動車道横川ICから約60分

鶴田ダム(大鶴湖)諸元

目的/洪水調節、発電
ダム位置(左岸)/
  鹿児島県薩摩郡さつま町鶴田
ダム位置(右岸)/
  鹿児島県薩摩郡さつま町神子
河川名/川内川水系川内川
型式/重力式コンクリートダム
総貯水量/123,000,000m3
流域面積/805km2
湛水面積/3.61km2
完成年/昭和41年
管理者/国土交通省
管理所/国土交通省 九州地方整備局
鶴田ダム管理所
管理所の住所/鹿児島県薩摩郡
さつま町神子3988-2
TEL:0996-59-2030

関連ホームページ

●九州地方整備局鶴田ダム管理所
http://www.qsr.mlit.go.jp/turuta/