ダム湖百選

たかしまかいちゅうダムこ ●鷹島海中ダム 
●長崎県鷹島町

鷹島ダム淡水湖

鷹島は、九州の西北端・玄界灘に面した南北13kmの島です。
本地区は、本土に比べて降雨が少なく、河川もわずかで、農民は、安土・桃山時代から「六本幟」と呼ぶ雨乞いを行うなど、常に水不足と闘う生活を強いられてきました。その様な状況を打開すべくダムの建設が、昭和60年に計画され平成6年に完成しました。
鷹島海中ダムの特徴は、ダムの建設地に陸で適地がなかったことから海岸の入江を締め切り、ダム湖内の海水塩分を沈殿させ、流入水をためて内水面を海面より高くして高低差と比重差を利用し、堤体下部に設けた除塩暗渠から、塩分の沈殿作用が進んだ低層の貯留水を海へ放流して淡水化を図るという方式で、日本初の海中ダムです。有効貯水量46万トンの水は、島内ほぼ全域の農地に給水されています。
また、堤体背面に「六本幟」等が描かれ、島の玄関口・日比港を出入りするフェリーからその個性のある景観を見ることができます。
ダム湖周辺は、展望所をはじめ周辺は遊歩道や公園も整備され、春先には芝桜が咲き、公園内のダム湖へ注ぐ「せせらぎ水路」はメダカやアメンボなどの生息地になっています。初夏はホタルが群舞する幻想的な姿を見せるなど、地域住民の憩いの場となっています。
鷹島海中ダム湖では毎年1回、住民参加によりダム湖周辺の清掃作業を行い、ダム本来の機能を保つとともに、景観等を保持しています。



鷹島海中ダム

見どころ
●鷹島肥前大橋(仮称)
2009年頃に鷹島町と佐賀県肥前町が橋でつながります。長さは約1,250mと長崎県で2番目に長い橋となります。橋には歩道が設けられる事から、歩いて渡ることが可能になり、橋のたもとには、「島の駅」の建設が予定されています。現在、架橋工事中であり「関連ホームページ・田平土木事務所ホームページ」で詳細を確認することができます。
●鷹島モンゴル村
700有余年前のフビライによる蒙古軍の襲来は、鷹島沖を舞台に繰り広げられました。今では、鷹島とモンゴル国との交流も深まり、カラコルム地方のホジルト市とは姉妹都市になっています。モンゴルからはるばる運んできた宿泊用のゲルを30棟設置し、一つのゲルに4名まで宿泊可能で、モンゴルの遊牧民の生活を体験できます。また、平成14年にオープンした温泉センターには、海を望む素晴らしい眺めの展望大浴場、ジャグジーや瞑想浴等のお風呂が12種類あり、ゆっくりと疲れを癒すことができます。
となりには、バーベキューハウスがあり、お食事もできます。
●白浜海水浴場
名前のとおり真っ白い砂浜と穏やかな波が打ち寄せるビーチ。天然の海水浴場を整備し、トイレ、更衣室、シャワー室、駐車場などを完備した人工の海水浴場。透明度も高く、夏は多くの観光客でにぎわいます。
●若松自然園
絶景が楽しめる海沿いの自然公園。春は桜とツツジの名所として花見ができ、夏はキャンプも楽しめます。
白浜海水浴場

イベント
●和船競漕〔せいぐろ〕(5月上旬)
毎年、5月5日の端午の節句に行う伝統行事で、町内のチームが多数参加し、5本の櫓を約7〜8人で漕ぎ3隻の船を一組として速さを競い合います。
●鷹島花火大会(8月中旬)
鷹島町青年団が主催として毎年開催され、島外からの出店も多く、最後に夏の夜空を飾る花火が打ち上げられます。
●鷹島モンゴルまつり(11月上旬)
大島部屋のモンゴル出身力士などとの交流会をはじめ、農水産物、石工製品など特産物の展示即売や、よさこいダンス、元寇太鼓演奏などイベント盛り沢山です。
せいぐろ(和船競漕)
モンゴルまつり
魚の競り市

アクセス

・福岡市よりJR唐津線を経て、県道204号線に乗り、肥前町星賀港へ。更にフェリーにて鷹島町日比港へ海路10分で着。
・伊万里市より松浦鉄道松浦線にて松浦市今福港へ。フェリーにて、海路30分鷹島町殿の浦港へ。更に鷹島バスにて10分で着。

鷹島海中ダム 諸元

目的/かんがい
ダム位置/長崎県松浦市鷹島町里免橘坂
河川名/浦日比水路
型式/重力式コンクリート
総貯水量/539千m3
流域面積/1,017m2
湛水面積/6.5ha
完成年/平成6年
管理者/鷹島土地改良区
TEL:0955-48-3111

関連ホームページ

●松浦市
http://www.city-matsuura.jp/
●長崎県 県北振興局 田平土木維持管理事務所
https://www.pref.nagasaki.jp/section/kh-tabira//