ダム湖百選

たかとうこ ●高遠ダム ●長野県高遠町

高遠湖

高遠町は長野県の南部に位置し、東に壮大な南アルプス国立公園、西に中央アルプスを望む自然豊かで風光明媚な城下町です。七百年来の歴史を持ち、内藤家三万三千石の所領として知られ、明治維新までの間、伊那谷地域の政治、文化、経済の中心地として栄えてきました。
高遠ダムは、わが国有数の急流河川である天竜川の支川三峰川に、昭和33年に完成した長野県企業局が管理する多目的ダムです。氾濫の多かった三峰川や「あばれ天竜」とまで言われた天竜川も整備され、用水・電力の開発とともに、地域農業に安定性を持たせるなど、その後の町づくりに大きく貢献しています。ダム湖の周辺には、長野県の天然記念物で「全国さくら名所百選」にも認定された「タカトオコヒガンザクラ」が咲く高遠城址公園や町の観光拠点でもある高遠さくらホテル、信州高遠美術館、歴史博物館などがあります。
夏の間、町職員がインストラクターとなるB&Gカヌー教室では、県内外の小中高等学校の総合学習・合宿の場として利用されており、ダム湖への親睦を深めていただくとともに、人々の交流の場となっています。

見どころ
●高遠湖(高遠ダム)
高遠ダムの建設によって生まれた湖で、高遠の名所のひとつ。ボートやカヌーも楽しめる。
●高遠城址公園
高遠は代々諏訪神社の領地で、戦国時代には諏訪氏一族の高遠氏が統治していた。武田信玄は、高遠頼継との安国寺の戦いをきっかけに、上伊那へ 侵攻した。高遠城は落ち、高遠頼継は甲斐へ送られ斬死したといわれている。その跡に武田信玄が山本勘助、秋山信友に命じて築かせたと伝わる三重式城郭を持つ難攻不落の城は、武田信玄の南信州への侵略拠点となった。本丸西側の一画には勘助曲輪が残っている。4月には、旧高遠藩士たちが「桜の馬場」から移植したタカトオコヒガンザクラが高遠城址公園を薄紅色に染める。 タカトオコヒガンザクラは明治8年頃から植え始め、樹齢130年を越える老木を含め、現在では約1500本の樹林となっている。その花形はやや小ぶりで赤みを帯び、その可憐さと規模の大きさは「天下第一の桜」と称されるほどで県の天然記念物の指定を受け、平成2年には日本さくらの会の「さくら名所百選」に選ばれている。
●遠照寺
ぼたん寺としても有名。釈迦堂・多宝塔はいずれも16世紀初めのもので、重要文化財である。
●進徳館
藩校進徳館が創設されたのは1860年。藩政改革の一環として、高遠城内の三ノ丸の空屋敷を利用して創設された「三ノ丸学問所」はその後「進徳館」と名付けられた。
高遠湖(高遠ダム)
高遠城址公園 桜雲橋
遠照寺のボタン
進徳館

イベント
●だるま市(2月)
1年間の天候の安定と豊作を祈願する鉾持神社の祈年祭。参道の両側には福だるま等の出店が並ぶ。
●さくら祭り(4月上旬〜5月上旬)
毎年30万人の観光客で賑わう一大イベント。昼間の花見はもちろん、夜はライトアップされた美しい桜を見ることができる。
●灯籠祭り(9月)
豊作を祝い、本通りでは山車を引き、高遠囃子を奏でながら練り歩く。
●高遠城址の秋祭り(10月下旬〜11月上旬)
桜雲橋を中心に楓の紅葉を楽しめる。菊花展、新そばまつりも同時開催。
だるま市

アクセス

[鉄道利用]
JR飯田線伊那市駅からバスで25分

高遠ダム(高遠湖)諸元

ダム位置/
(右岸)長野県伊那市高遠町東高遠花畑
(左岸)長野県伊那市高遠町勝間
河川名/天竜川水系三峰川
型式/重力式コンクリート
ダム総貯水量/2,310,000m3
集水面積/438.5km2
湛水面積/0.24km2
完成年/昭和33年
管理所/
長野県企業局 南信発電管理事務所
高遠ダム管理所
長野県伊那市高遠町東高遠花畑466
TEL:0265-94-2210

関連ホームページ

●伊那市役所
http://www.inacity.jp/